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びんのなかの手紙
近よって、見れば見るほど気味悪いのがこの汽船だった。
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三太は軽く口笛を吹きながら、ぶらりぶらりと、船のそばを通りすぎたが、べつにかわったこともない。
三太はつまらなそうな顔をして、クルリとかかと[#「かかと」に傍點]をかえすと、あいかわらず、軽く口笛を吹きながら、船尾のほうへひきかえしてきたが、そのときだった。
ボシャンという物音とともに、水のなかへ投げこまれたものがあった。見ると牛乳のあきびんである。あきびんはそのまま流れもせず、いかりをつないだくさりのそばに、ぷかりぷかりとういているのだ。
三太はハッとして、あたりを見まわした。びんのなかになにやら白いものが、はいっていることに気づいたからである。
幸い、船の上にも岸ぺきにも、ひとのすがたは見あたらない。三太はすばやく上著、ズボンをとると、岸ぺきから身をすべらせ、音もなく、くさりのそばに泳ぎついた。そして、牛乳のびんをひろいあげると、また岸ぺきへ泳ぎ帰って、すばやく上へはいあがった。
それはひじょうに思いきった、だいたんな行動だったが、幸い、船の上ではだれもそれに気づいた者はなかった。
三太は手早くからだをふき、ズボンと上著を身につけると、牛乳のあきびんをポケットにしのばせ、小走りに、自動車のほうへ帰ってきた。
「どうした、どうした、三太、なにかあったのかい?」
「うん、変なものをひろってきたよ。ほら、このあきびん……なにかなかにはいっているんだ」
「どれどれ」
吉本噦炇證�證摔趣盲皮撙毪取ⅳ嬰螭韋勝�摔膝膝螗�瀝韋瑜Δ勝玀韋�悉い盲皮い搿¥筏�狻ⅳ餞違膝螗�瀝摔悉蓼盲�飾淖證恰ⅳ勝摔浹闀�い皮ⅳ毪槨筏ぁ�
吉本青年はあわててコルクのせんをこじあけると、なかからハンカチをとりだしてひらいて見たが、そのとたん三太も吉本青年も、アッと顔色をかえたのだった。
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わたしは悪者につかまって、この船のなかにとじこめられています。このあきびんをひろったひとは、どうかこのことを警察へとどけてください。
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[#地から2字上げ]竹 田 妙 子
それはいたいたしい血の文字だった。たぶんヘヤ��豫螭韋丹�搜�頦膜堡啤⒁蛔忠蛔證郡螭亭螭藭�い郡韋坤恧Δ�ⅳ趣長恧嗓長恧摔袱螭坤輟ⅳ�工欷郡轆筏皮い毪韋�い郡蓼筏ぁ�
三太はくちびるをふるわせて、
「吉本さん、吉本さん、たいへんです。これは文彥くんのおかあさんにちがいありません。文彥くんのおかあさんも、あの船のなかにとじこめられているのです」
「よし、三太、早く自動車にのれ。これからすぐに警察へいこう」
「いや、ちょっと待ってください。ぼくはここであの船を見張っています。吉本さん、あなたはこれからすぐに、淺草の枺�紕�訾丐窯��à筏啤⒌取┝��郡冉鶥鏌桓��壬�恕ⅳ長韋ⅳ�嬰螭頦銫郡筏皮�坤丹ぁ¥�盲趣蓼坤餞長摔い毪人激い蓼工�ⅳい勝�盲郡榫�晭丐丐い盲皮撙皮�坤丹ぁ�
「三太、三太、そんなことをいわずに……」
「いいえ、だいじょうぶです。吉本さん、早く……早くいってください」
吉本青年がいくら口をすっぱくしてすすめても、三太はがんとして聞きいれない。吉本青年はしかたなく、三太をひとりそこに殘して、淺草へひきかえしたが、ああ、あとから思えば、吉本青年はむりやりにでも、三太を連れて帰ればよかったのだった。たったひとりあとに殘ったがために、三太がそれからどのような冒険をしなければならなかったか……しかし、それはもっとあとでお話しすることにしよう。
寶石王
話かわって、