第5部分 (第1/4頁)
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「はいはい、今度は何でしょうか? ご主人様」
「耍麤gさんの奧さんの話だと、耍麤gさんと深山さんが、土日を挾んで、10月9日、金曜日と12日、月曜日の2日間、有給休暇を取ったらしいんだけど、深山さんだけ土曜日が期限の仕事が終わっていなかったとかで、9日の有給休暇は取り消して出勤したって言うんだ。確認してもらえないかな?」
「いいですよ。そんな事ならお安い御用です」
彼女は早速、どこかへと電話を掛けた。
「會社の子に確認したら、確かに深山係長、9日は出勤していたそうですよ。それと、12日も」
「と言う事は、深山さんは10日、土曜日と11日、日曜日の2日間、普通に週末を休んだだけって事?」
「そう言う事になりますね」
「それじゃ、耍麤gさんの方はどうだったの?」
「耍麤g課長は予定通り、9日と12日に有給休暇を取っていますね」
「そう???」
雪悾��槁劋い吭挙甕à轆坤盲俊I釕餞人{沢との関係と言い、山登りの話と言い、俺の深山に対する疑念は益々深まるばかりなのだが、深まれば深まる程、逆に深山を疑念から遠ざける材料も出てくる。これでは、八方塞(ふさ)がりもいい所だ。
俺にはもう一つ疑問があった。広告代理店大手「帝通」の課長だった深山が何故、中途退職し、帝通とは規模で比べものにならない程小さなヌ��佶毳些‘グにわざわざ入社したのかと言う事だ。ヌ��佶毳些‘グには、將來の幹部ポストを深山が擲(なげう)ってでも入社したいと思わせる何かがあったのだろうか?
「それともう一つ知りたいんだけど、いいかな?」
「何ですか?」
「深山さんが入社する以前、ヌ��佶毳些‘グに何か事件とか、特別な事って無かった?」
「事件? 特別な事?」
「うん。何がどうのって俺自身、今思い浮かぶ訳じゃ無いんだけど???何か無かったかな? 何でもいいんだ。ほんの些細(ささい)な事でも???」
「う��螅浚浚俊�
急にこんな伲鼏枻頦丹欷皮狻⒘魘�酥堡按黏à槨欷牘Qが無い。それでも、彼女は明日出社したら、それとは無しに眨�伽皮撙毪燃s束した。何でも、「生き字引(じびき)」と渾名(あだな)されるお局(つぼね)様がいるそうで、その彼女に聞けば、社內の事なら大抵の事は分かると言う。まあ、どこの會社にも一人や二人は情報通の女子社員はいるものだ。今はその彼女の情報力に期待するしか無い。
10月17日、土曜日、午後2時── 。
俺は再び、新宿區河田町へと足を撙螭饋I釕餞渭窯吻挨淺齷幛盲勘摔問隴蛄激��毪ⅳ緯趵夏行預嘶幛�槨扦ⅳ搿P窯ぁ⒛敬邐蠢搐�槨蕪B絡で、今日、深山は休日出勤していると言う。
俺は深山の家の前で男性が現れるのを待った。すると、30分程して昨日の男性が現れた。今日は柴犬を連れている。どうやら、飼い犬の散歩帰りのようだ。
「昨日はどうも」
「おぉ、君か。今日は又、どうしたんだい? 土曜日だって言うのに、明夫ちゃんは會社へ出掛けたよ」
「いえ、今日はおじさんに會いに來ました」
「俺に?」
「はい。是非伺いたい事があったものですから」
「何を聞きたいんだい?」
「昨日のお話に出てきた深山さんの妹さん、節子さんて言いましたっけ? その節子さんの事なんですが」
「せっちゃんの事?」
「はい。節子さんが自殺する以前、何か仕事をなさっていましたか?」
「せっちゃんは広告代理店に勤めていたよ」
「その會社の名前は憶えておいでですか?」
「何て言ったかな? 橫文字だったんだよ。確か、ヌ��浚浚俊�
「ひょっとして、『ヌ��佶毳些‘グ』って言いませんでしたか?」
「そうそう、そんな名前だったな」
やはり、そうか。夕べ、木村未來と別れてから獨りで考えていたのだが、深山は妹の自殺を境に性格が一変して